2018年12月29日 00:36
国登録有形文化財 特別公開企画 文化財の音景vol.4「親子について」③ 六畳間の意匠に気づく。
石原邸、主屋中程に位置する六畳間。
この一間は、奥の八畳の仏間と商家だった頃は土間からお客をあげ商談をしたのであろう八畳間に挟まれている。何に使われたのかも想像がつかず、なんとなく添え物のような、影の薄い一間だと思っていた。
けれど、今回の企画で、外光のふんだんには入らない暗めのこの一間が、実はものすごく凝った部屋だったと気づかせられた。

撮影:花作家 森直子氏。左奥の花作品を生けられた。
土間から上がってきて、奥の木戸を開けると、目の前にこんな光景が広がる。
正面の建具が、すべて縦のみの格子で、物入れの戸もまた縦のみの格子。

格子の部分に漆が施してあるので、縦の線がより強調される。
この裏面は襖の仕立てになっており、このタイプの建具は奥の主人の間にも使われている。
漆を施したことにより、昼間も外光を反射するし、夜はろうそくやひょうそくの明かりでツヤが際立つ。
この椿の作品がここに鎮座することによって、この部屋の魅力に気づかせてもらった。
なぜこんなに洒落た趣向を凝らしたのか、その訳は謎のままだが。
◇ ◆ ◇
こちらにてこの椿の作品についても書いております。よろしければ、ご覧ください。
この一間は、奥の八畳の仏間と商家だった頃は土間からお客をあげ商談をしたのであろう八畳間に挟まれている。何に使われたのかも想像がつかず、なんとなく添え物のような、影の薄い一間だと思っていた。
けれど、今回の企画で、外光のふんだんには入らない暗めのこの一間が、実はものすごく凝った部屋だったと気づかせられた。

撮影:花作家 森直子氏。左奥の花作品を生けられた。
土間から上がってきて、奥の木戸を開けると、目の前にこんな光景が広がる。
正面の建具が、すべて縦のみの格子で、物入れの戸もまた縦のみの格子。

格子の部分に漆が施してあるので、縦の線がより強調される。
この裏面は襖の仕立てになっており、このタイプの建具は奥の主人の間にも使われている。
漆を施したことにより、昼間も外光を反射するし、夜はろうそくやひょうそくの明かりでツヤが際立つ。
この椿の作品がここに鎮座することによって、この部屋の魅力に気づかせてもらった。
なぜこんなに洒落た趣向を凝らしたのか、その訳は謎のままだが。
◇ ◆ ◇
こちらにてこの椿の作品についても書いております。よろしければ、ご覧ください。
Posted by 大辻織絵
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