2018年12月24日 14:29  

石原家の紋

「石原邸会議室の価値」の最後に書いた石原家の紋のお話をこちらに移して、加筆させていただきます。

◇ ◆ ◇

石原家の紋は丸に二の字(丸に二つ引きとも呼ぶそうです)。今川家、毛利家もこの紋で、足利将軍家の流れを汲むという説も聞いたことがある。

横の二つ引きはそれぞれ、昼と夜を表すとも言われ、「一日中」「何時も」という意味なのだと聞いた。また、丸の中の線は二本共に龍だとする説もある。丸に二の字でなく、三の字の紋もあり、この場合、昼と夜ともう一つを龍とする説もある。どうもはっきりはわからないが、昔の人々が自分の家をよく象徴しようとして、家の繁栄を願う縁起のよい形としようとして創意工夫をこらした跡がうかがえる。
(主君や主などから名字や紋を褒美などとして頂戴し、失礼のないよう、新たな意味を加味しようと工夫を凝らしたという話しも聞く。)


石原家の紋
<創建当時の当主が被ったであろう編笠に付けられた金色の紋>


石原家の紋が、「一日中」「何時も」を丸に二の字が表しているとして、その「絶え間ない感じ」で先祖はどんな想いを込めたのだろう。
頂いたそのままにしたのだろうか。



石原家の丸に二の字の紋は、あまりにもシンプルすぎて見え、植物や生き物やものの形の入っている紋を羨ましく思っていた。
だが、紋について知っていくと、観方感じ方も少しづつ変わってくる。この、円と直線のみのシンプルさが素晴らしいものに感じられてくる。「以上!」と完結させる決然とした力のようなものが感じられてくる。

石原家の紋
<土蔵の屋根の葺替え時に間近で見られた漆喰で作られた石原家の紋。新たに作り直したもの。>


夫の家の紋は「丸に毬挟み[まりばさみ]」。紋というより、現代のブランドロゴのようなモダンな紋だ・・否!そういえば、現代の某ハイブランドのブランドロゴは、実はパリ万博で見た日本の家紋からインスパイアされて作ったものだと聞いたことがある。西洋の文化が日本の文化に刺激されて、現代、目にするデザインはそのように存在しているのかもしれない。

話が反れたが‥
蹴鞠[けまり]-何人かで毬をリフティングするような、古来の貴族の遊び-のための毬を挟んでおくものがモデルとなっていると聞く。丸に二の字の紋より幾何学的で、円型がこれでもかというくらいに多用されていておもしろい。

石原家の紋
<丸に鞠挟み紋/画像検索から拝借したので実際の紋と少し違う。>


父の家の紋は伝えられていないが、母の実家(石原家)の紋も夫の紋に共通点を見つけられるのは嬉しいことだ。
興味深いことに、今の私たちは年がら年中、掃除と片付けばかりしている。夫の父母も周りの人々のために片付けや掃除をしてきた人たちだ。
今の時代は、過去から続いてきたものから取捨選択して、次代に良い形で伝えていく、という潮流が起こっている感じがするし、ひょっとしたら、両家ともが、そういう運命にあるのかもしれない。




Posted by 大辻織絵 │コメント(0)
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